香りの分類
変化、時代とともに
香道において、香は「香木=沈香」です。
香木の分類や鑑賞の基本となるのが「六国五味(りっこくごみ)」といわれるもので、室町時代、足利義政の臣、志野宗信が中心となって、多量多種類の香木の分類を完成させたといわれています。
六国五味とは
昔は香りを「木所(きどころ)といって産地名で分類していました。
それが時が経つにつれて、その産地の香木の特徴を持っている木をすべてそれに当てはめ、品質によって香木を分類するようになりました。
(その香りの特性で分けていたため、必ずしも現在の産地と合うとは限りません。)

- 伽羅(キャラ)
ベトナム-

その様やさしく位ありて苦を立てるを上品とす。
自然とたをやかにして優美なり、
譬へば宮人の如し。
(『六国列香之辨』より) - 伽羅はインドのサンスクリット語で「カーラ・アグル=黒い」という言葉に由来する。
- 羅国(ラコク)
タイ(暹羅(シヤム)国)-

自然と匂ひするどなり、
白檀の匂ひありて多くは苦を主る。
譬へば武士の如し。
(『六国列香之辨』より)
- 真那伽(マナカ)
マレーシア(マレー半島のマラッカ)-

匂ひ軽く艶なり。早く香のうするを上品とす。
香に曲ありて、譬へば女のうち恨みたるが如し。
(『六国列香之辨』より)
- 真南蛮(マナバン)
インド南西部マラバル地方-

味甘を主るもの多し、
銀葉※に油多くいづること真南蛮のしるしとす。
然れども、外の列にもあるなり師説を受くべし、
真南蛮の品は伽羅をはじめその余の列よりも
誠にいやしく、譬へば百姓の如し。
(『六国列香之辨』より)
- 寸聞多羅(スモタラ)
インドネシア(スマトラ)-

前後に自然と酸きことを主る、伽羅にまがふ。
然れども位薄くして賤しき也。
其品譬へば地下人の衣冠を着たるが如し。
(『六国列香之辨』より)
- 佐曽羅(サソラ)
不明-

匂ひ冷やかにて酸し、
上品はたき出し伽羅にまがふ也。
自然に軽く余香に替わり、
其品譬へば僧の如し。
(『六国列香之辨』より) - インドのデッカン州のブーナ地方にあるサッソール、サスバール、サスバードのどれかの音とされているが諸説あり。
- 香りの特性の表現は、味覚の要素に変えて表現していました。

その当時の人々は、一つの香木をとって、
それがどこの産地(=六国)で、どんな香り(=五味)に属するかを聞き分け、
珍重したといわれています。























